コロナ自粛休業4日目です。
本日は『何歳までハサミを握り、お客様の髪を切り続けられるのか?』という事です。
現在確認出来る方で最高齢の日本人は、
栃木県那珂川町で理容室を営んでいらっしゃる
『箱石 シツイ』さんです。
大正5年生まれで103歳でいらっしゃいます。
東京オリンピックの聖火ランナーにも選ばれていらっしゃる方です。
とても長い間、理容師として髪を切り続けているという事実があるだけだと思います。
その箱石さんのインタビューの中で
『今でも常連さんがいらっしゃったらハサミ握る』
という言葉がありました。
『常連さん』この言葉はいつまで続く言葉なのか?
買い物にしても、どんどんネットで買うことが増えて、Uber eatsも普及して。
Face to Faceの仕事が減ってくるかもしれません。
しかし、髪を切る仕事は常に対人であるべきだと思っています。
何千年後にリモートカットができる様になったとしても。
作業じゃないんですよ、カットは。
今のAIは東大の試験には合格出来ません。
それは『好き』とか『愛』とか『忖度』や『義理』なんかが理解できないからだと言われています。
完璧なカットが出来るAI搭載ロボットは出来るかもしれませんが、それで常連は生まれません。
私達は髪を切るだけの職業ですが、
切っても切れない関係を作ることのできる職業でもあります。
…
恐ろしくつまらない事を言いましたが、
このコロナによる休業期間があけた時にお客様と自分の関係がハッキリと示されるでしょう。
3.11の時よりも今はよりそれがリアルに考えられます。
この期間によく考え、思考を深めていかなければ
『常連さん』という、とんでもなく凄まじい言葉の真意がわからないと思います。
よくよく考えていきます。
それでは、また。
吉祥寺店 松岡