RENJISHI HISTORY エピソード4

2016.05.10

前回お話した出版社から連絡を頂いた続きですが、取材内容は趣味等の話を聞きたいとの事でした。

今なら作品の依頼ですよね。約束の日が来て、当時アンティークの時計を集めていた事もあり、何点かサロンに持参しました。いろいろな話をしましたが、主にロンドンへ行っていた話と趣味の話で終りました。
帰りに編集の方が一枚顔写真を撮り、雑誌に載せるとも載せないとも言わずに立ち去られ、私も何だか分からずしまいでした。数日経ったある日連絡が入り『顔写真載せる事になったよ。』と言われ、こちらは『宜しくお願いします』としか言えず発売日を待ってその号を買いました。

が、何処を探しても写真はなくやっと探し当てたのが何と、一枚めくった三分の一ページ枠にありました。雑誌は表のカバーとウラがありますが、その裏表紙をめくったページです。だいたいそこの ページは次号の予告でしたから、ちょっと驚きましたね。
それ以来約30年程お世話になっています。最初の作品は一点一ページから始まり、二ページ、三ページとモノクロページからカラーページと任せてもらい私を始めスタッフに撮影依頼がくるようにもなり30ページ以上の企画も任せて戴けるようになりました。
最近では同出版社のTOMOTOMOで青山店店長が一年連載ページを担当させていただきました。撮影は他の雑誌社や一般雑誌も沢山任せていただき、現在に至っています。

撮影秘話は書ききれませんが、印象にのこっている企画は『日本でロンドンしよう』みたいな企画があり、ロケバスをだしてもらいプロモデルさん二名と都内の公園や美術館等、ロンドンの雰囲気を匂わせる場所を選んで、手作りのウィッグやチップやピースを使ってヘアアレンジをしました。

ロケからロケの移動中のバスの中で、次のロケ地に合うヘアーをアレンジするのです。勿論バスは揺れ、ブレーキも度々かかりますから、立ってデザインを造るのは結構大変だったり、撮影許可とっているにもかかわらずNG出されたりして、戸惑う事もありました 。

朝8時に青山の出版社前から乗車し、日没のpm5時迄に全5カ所回り作品を撮り終わらないといけなかったので、時間はタイトでしたね。編集者やカメラマンの方を始め皆さんの協力無くしては出来なかった企画でした。
お陰様でとても満足する仕上がりになりました。経験のなかった私を使ってくれて、その都度沢山の勉強をさせていただき感謝しております。
スタッフにも伝えていけるよう努めたいと思います。
では、次回に続きます。
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