RENJISHI HISTORY エピソード7

2017.06.24

今回はヘアショーの話です。

主催する会社からのテーマもあったりもしますが、基本連獅子は「ドラマチック」ですから、劇化した一つのスト―リーを造るわけなので、一つ間違うと学芸会になってしまいます(苦笑)。
ショーのテーマが決まったら音をつくります。音楽は想像をかき立てます。そしてステージに立つスタッフが共通認識を持つ事が大切です。同じ方向で進んで行く事が大前提です。ブレないステージにするには必ずです。
当然ですが、モデルのキャスティングも大きな要素になります。モデルさんの雰囲気や髪の長さ等々….。
もう一つ大事なのは、皆で造るステージなのでアシスタントや各セクションを任されているスタッフですね。これ結構重要なんです。連獅子のショーはかなりのスタッフが参加する事になります。
キャスティングも決定し次はステージに上がるスタッフと何度も打ち合わせします。事前仕込みでのカットは一切しないのが連獅子の決まり事ですか ら、カラーリングやカールしか仕込みません。どんなに時間が短くてもです。だって見に来て下さるのはプロの美容師さんですよ。バレますよ。それに、私なら
仕込んでいるカットなど見たくはありませんからね。いくらショーでもカットのシーンがある訳ですから、プロセス見てもらいたいじゃないですか。実 際当時はそのような声を沢山いただきましたね。派手なパフォーマンスだけをを見たい訳ではないのです。プロがプロを見に来るのですからね。

そしてドレス(衣装)です。毎回フルオーダーです。スタイリストさんにコンセプトを伝えそれぞれのシーンや見せ場を話します。デッサンとパター ンを起こしてもらいサンプルを造り、実際のモデルさんの採寸をして、打ち合わせから、およそ三ヶ月位で仕上げていただき本場一週間前にはフィッティングを 行います。必要な箇所は手直ししてから、当日もスタイリストさんにも参加いただきます。時には服飾学校の生徒さん達にもお願いしたりもして、若くやる気の あるしかも経験も積める場を生かしてもらえる環境もつくりました。

そうして沢山の人達の協力を得てつくるショーは格別のものがあります。人の手でつくり、しかも感動を与えるられる事はそうは沢山ありませんから ね..。同時にステージの構成と設備環境の打ち合わせにも熱が入ります。照明や音響、そして箱(ホール)の環境を把握した上で全体の構成が仕上がっていく のです。
長くなりましたから、次の章でエピソードや印象に残ったショーのお話をしたいと思います。